ダイエットを試みる人が、真っ先に服用する漢方薬は防風通聖散というほど有名です。
薬局、ドラッグストアで入手可能です。
また肥満症の保険適用を受ければ、病院で医師より処方してもらうこともできます。
大切なことはこの薬との相性。
間違った使い方をして効果がないばかりか、副作用に悩まされないよう選択のポイントを解説します。
防風通聖散は18の生薬が配合され互いの成分が巧みに影響を及ぼし、大きくいって次の2つの効果を発揮します。
1.発散できず体内にこもった熱(エネルギー)の放出。
2.溜め込んだ余分なものを体から排泄。
この2つの効果によりダイエット効果が期待されます。
防風通聖散が向いているタイプは、体格がガッチリとして皮下脂肪の多い肥満の方が服用すると良いとされています。
華奢な体格の方ふわっとして柔らかい感じのいわゆる水太りタイプの方は避けたほうが良いでしょう。
次に具体的な薬の特徴について解説します。
最も気をつけることはお通じ。
便秘気味の方が良い適応です。
軟便から下痢気味の方は、服用しないでください。
大黄が含まれているため、下痢の症状が助長されてしまいます。
また、普通便の方が、GLP-1のリベルサスや食欲抑制薬サノレックスを服用して便秘になった場合に、併用するのも良い使用方法です。
防風通聖散との相乗効果が期待できます。
いずれに使用する場合でも、各人に合った分量を見極めて服用することが鍵になりますので、かかりつけ医と相談して容量用法を決めていきましょう。
防風通聖散には、下痢の他にも副作用が出現することがあります。
高血圧や心臓病などの疾患がある場合は、血圧や心拍数の上昇に注意が必要です。
肝機能異常、間質性肺炎、偽性アルドステロン症などが起こることもありますので、定期的に医師の診察と血液検査を受けることが大切です。
なお、 妊娠中や授乳中の女性は、服用を控えてください。
効果を正しく引き出すためには、1か月程度服用し、問題がなければ継続して服用を行うことが推奨されています。
肥満治療には、適度な運動やバランスの良い食事、十分な睡眠などの生活習慣の改善も重要!
防風通聖散を上手に活用しながら、健康的な体型を目指しましょう。