睡眠不足は肥満になりやすいことのほか、様々な病気のリスクを上昇させます。
うつ病などの精神疾患はもちろん、心筋梗塞は20%、乳がんは40%、認知症は30%、風邪は40%ものリスク上昇するとの報告が寄せられています。
これらの疾病リスクを回避するには7時間以上の睡眠が必要となるのです。
そのためにはまず、睡眠に悪影響をおよぼす「寝る前90分の3つの習慣」をやめましょう。
1 食事はやめよう
寝る前の食事はエネルギーを脂肪として蓄えられるだけでなく、睡眠の質を低下させます。
食後の血糖値が高い状態では、血糖上昇作用を持つ成長ホルモンの分泌が抑制されるからです。
「寝る子は育つ」ということわざがあるように、成長ホルモンは夜間を中心に分泌され、文字どおり子供の成長を促します。
それに加えて、成長ホルモンにはもう1つ重要な役割があります。
体にある物質をエネルギーとして使えるように変えていく働きです(これを代謝といいます)。
成長ホルモンは、大人も分泌されていて、代謝を促し疲労回復に役立っています。
2 飲酒はやめよう
飲酒は寝付きが良くなりますが、途中で目がさめるなど睡眠の質を低下させます。
アルコールによってストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増えるからです。
3 ブルーライトを浴びない
脳が作り出すホルモンの一つにメラトニンがあります。
メラトニンは睡眠を促すホルモンです。
太陽光に含まれるブルーライトを浴びると、脳はメラトニンを作らなくなり、覚醒が維持されます。
夜になりブルーライトがなくなると、脳はメラトニンを作り出すので眠たくなるのです。
ブルーライトはスマホ・パソコンのモニターや蛍光灯などの光にも含まれます。
夜にこれらの発するブルーライトを浴びると、メラトニンが作られなくなるため睡眠が妨げられるのです。
またゲームや映画、小説などの恐怖、怒り、悲しみを引き起こすコンテンツは避けたほうが良いでしょう。
血圧や心拍を上昇させるアドレナリンというホルモンが分泌されて、脳が興奮し睡眠を妨げるからです。