うつ病には、生活習慣のほかに、仕事や人間関係のストレスが大きく関わっています。
ストレスがかかると、「お腹は空いていないのに、目の前にある食べ物をつい食べてしまう」という話をよく耳にします。
ストレスによってコルチゾールなどのホルモンが分泌され、これがさらに食欲を亢進させるからです。
ストレス、食欲亢進、肥満、うつ病の4つが互いに絡み合い連鎖しています。
この連鎖を、何としても断ち切ってしまいたいものです。
そのためには運動が最適です。
ハーバード大学の研究では、スポーツをする人、身体活動が多い人は、うつ病にかかる率が、20から30%低いことが示されました。
オーストラリアの研究では、毎週1時間の運動により、うつ病の発症を12%抑制できることも明らかになりました。
もっとも手軽にはじめることができる、肥満・うつ病に効果的な運動として、朝のウオーキングがあります。
活動(ウオーキング)によるエネルギー消費が、体重増加を防いでくれます。
更に重要なことは、日光、風の音、鳥のさえずり、虫の声、木々の緑、水の流れる音などの自然が、メンタルも改善してくれます。
自然が、セロトニンという脳内の「幸せホルモン」の分泌を促進するからです。
また歩くというリズム運動も、セロトニン分泌を促進します。
セロトニンはやる気や幸福感を導き出し、興奮ホルモンであるアドレナリンとドーパミンの暴走を抑えてくれます。
それに加えて、日光を浴びて分泌されたセロトニンを材料にして、十数時間後に「睡眠ホルモン」であるメラトニンが作られます。
朝のウオーキングによって、夜の睡眠も改善されるのです。
私も毎朝20-30分のウオーキングを行っています。
ぜひみなさんも朝散歩を習慣にして、幸せホルモンを分泌させ、ダイエットしましょう。
精神科医 樺沢紫苑 『食欲を抑えるスゴい方法』https://kabasawa8.com/Lh164137/625481