【医者の不養生日記】酒をやめたらこうなりました・・・

酒・血圧・睡眠・玄米について


血圧 135/85 ・・・ 

「そろそろ、降圧薬を飲みはじめないと」

1年ほど前の私は、朝血圧を測定するたびにそう考えていました。

「そういえば父も降圧薬を飲んでいたな、遺伝だろうか?

しかし父と違って、タバコは吸わず、45分のウォーキングと30分の柔軟体操と筋トレをほぼ毎日欠かさず、BMI22と体型も維持し、減塩にも気をつけている、つもり・・・

どうして血圧が上がってきたのだろう?

10年ほど前は120/70程度だったのに。

加齢?

認めたくないが、それもあるだろう。

もしかして酒が原因?」

その頃の私は、ビール1本と焼酎ロック2杯が毎日の習慣でした。

血圧に対して悪影響を及ぼす生活習慣は?

・・・・・・

やはり飲酒だけです。

酒をやめるくらいなら死んだほうがマシ!とまでは思いませんでしたが、それに近いくらいの気持ちを抱いていたのは確かでした。

でも断酒がどんなに辛いのか味わってみるのも面白いかも、一度しかない人生、断酒も経験だ!

そんな軽い気持ち?で、酒をやめようと決心しました。

1週間毎に焼酎の飲酒量を1/2、1/4と減らし、最後にビールをなくして断酒に成功しました。

「あぁー、飲みたい!」

最初は湧くだろうと予想していたこの気持ちも湧かず、意外にあっさりとやめることができました。

するといくつかの嬉しい体調の変化が現れたのです。

家庭血圧測定

よく眠れるようになった!

以前は6時間から6時間半の睡眠時間でしたが、7時間程と長くなりました。

しかも深い睡眠が長くなったのです!

睡眠時間と睡眠の深さはiphone アプリのAuto Sleepを用い、アップルウォッチで毎日測定しました。

そのおかげで、仕事後の疲労感が軽減し、+αの余力が生まれました୧(๑›◡‹ ๑)୨

深い睡眠に及ぼす飲酒の変化

血圧が下がった!

最近の血圧は平均117/76になり、以前より20/10ほど降下しました。

これなら降圧薬を飲まなくても良さそうです。

脈拍数も10ほど低下しました。

(脈拍数低下はストレスの影響を受けにくくなったものと考えられます。)

お酒をやめてから格段に健康度がアップしましたが、なぜやめることができたのでしょうか?

「意志が強いから」

私がそう言うと妻が笑っていました。

血圧測定結果

玄米パワー!

私は断酒をする前から朝夕食に玄米を食べています。

玄米にはγ-オリザノールという成分が含まれていますが、このおかげで断酒に成功したのではないかと考えています。

えっ、そんな効果があるの?

実はそれを証明する研究結果があるのです。

琉球大学の益崎裕章教授はネズミにγ-オリザノールを摂取させて

1)アルコール嗜好性が半減(改善効果)

2)アルコール依存の阻止(予防効果)

という2つの効果を発見しました。

アルコール依存症の治療薬として、わが国で承認されている薬に抗酒薬(ジスルフィラム・シアナミド)があります。

これらは飲酒後の不快反応を利用して心理的に飲酒を断念させる薬です。

一方、γ-オリザノールはこのような不快感を与える忌避効果ではなく、健康を維持できる量を飲んで満足できるという低減効果です。

γ-オリザノールにはアルコールにハッキングされている脳を救う働きがあると考えられています。

では肉やポテトチップスが大好きな人の脳もなおるのでしょうか?

そうです、γ-オリザノールは脂肪にハッキングされた脳にも有効とされているのです。

この効果は玄米ドリンクでも確認されていますので、玄米食に二の足を踏む人にもおすすめです。

即効性はありませんので、気長に数ヶ月摂取していただくのが良いでしょう。

最後に私は断酒したと書きましたが、正確には減酒です。

休日の前日に飲むビール1缶が、ちょうどよい癒しになっているからです。

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